こんにちは!カメです🐢
本日はワンランク上のウクレレをお考えの方へハワイアンコア材を使った楽器に絞ってその特徴とオススメの理由を合わせてご紹介します♪サウンド、プレイアビリティの面などはカメ個人の意見・感想が反映されておりますので必ずしも万人の“正解”ではないかもしれませんが責任と熱意をもってお伝えします‼‼🐢🔥
それではどうぞ!
Soprano
木製ナットとサドルを採用したケリー。音色は柔らかく温かみのあるサウンドでイメージする“ウクレレ”そのもの。緩やかな音の立ち上がり、サスティーンも短めなことから個人的にはソロプレイよりも歌の伴奏などコードワーク中心に演奏したくなります。ゆったりとしたテンポで爪弾くプレイも良さそうですね。ナットとサドルを牛骨などに変更して使用されている方もいらっしゃいます。もちろんTANTANでもカスタム可能です。ペグはGOTOHのUPT採用なのでチューニングは不安なく行えます。近年高騰が進むハワイ製ではありますがシンプルな装飾となっており10万円を切る値段もプレイヤー向きの楽器といえますね。ネックに個体差があるケリーですがブログに掲載のソプラノモデルは非常にバランスの取れた握り心地かと思います。
Concert
現存するブランドで最も深い歴史を持っているのがカマカ。創業は1916年にまで遡ります。長い歴史の中で数々の名演と共にあったのがこのカマカウクレレですので憧れている方は非常に多いことでしょう。豊かな中音域によってアンサンブルの中でも埋もれすに芯のあるサウンドを鳴らしてくれそうです。12Fジョイントのネックヒール部分は幅が広めで親指をかけやすく、ハイフレットの演奏においても安心感があります。ボディシェイプはオーソドックスなスタンダード型ですが、他のウクレレと比べて不思議と構えた時に安定感があります。ブログ掲載のモデルはスタンダードラインのHF-2ではありますがうっすらと杢が入った個体となっており、控えめながらもオーラのある一本となっております。
Tenor
こちらは創業25周年を迎えるカニレア。サウンドとルックスを高いレベルで実現し、近年では3大ウクレレブランドの一つに数えられるなど短い期間で確実にその知名度を上げてきたメーカーです。サウンドの傾向としては所謂”ドンシャリ”。低音域から高音域まで綺麗に出ておりますがそう感じるのも、上と下に主張があるからかと思います。音域については勘違いされがちですが、”単音で鳴らした際の音の成分においてどこが際立って聞こえるか”というお話です。中音域も素晴らしいですが僕の耳には高音域と低音域がより豊かに聞こえました。ソロプレイではプレイヤーのニュアンスをしっかりと反映してくれることでしょう。ブログ掲載モデルのランクはデラックス。高級感とサウンドを兼ね備えた一本です。
Soprano
長野県は塩尻市に工房を構えるT’s Guitarsにて製造。ヴィンテージマーティンを踏襲したシンプルで飽きの来ないデザインと、角の取れたまろやかな音色はまさにいつまでも弾いていたくなる楽器です。触らずとも見て取れるほど薄いラッカー塗装で重量が非常に軽く、弦の振動を楽器全体で共振して鳴っているのが実際弾いてみるとよくわかります。5年、10年と弾き込んだ後の変化が非常に楽しな楽器です。弦高は出荷時から低く設定されておりヴィンテージスタイルへのリスペクトはありながらも演奏性は抜群です。14Fジョイントな点もプレイヤー目線としてはうれしいですね。ブログ掲載モデルは見た目上の理由から楽器として使いにくい材料を集めて作ったECOシリーズ。しかしながら杢も綺麗出でており、一体どこが基準に満たなかったのか疑問に思うレベルです。育てる楽しみがたくさん詰まったウクレレですね。
Concert
1978年アメリカ アリゾナ州の製作学校を卒業した青木薫氏が帰国後に立ち上げたブランドANTAR。サウンドをはもちろん装飾にもこだわりを持って製作されており、作品は全て一点物
。個人作家さんの楽器は量産品に比べてどうしても価格が高くなってしまう傾向にありますが、ANTARは比較的手の届きやすい価格帯ではないでしょうか。本器のサウンドに関してはストロークとアルペジオで驚くほど音色が変化し、楽器そのものが持っている表現力に感動を覚えます。ストロークでは高音域が、アルペジオでは中音域が抜けてくる印象を受けます。装飾に関してはインレイとロゼッタに三角形の細工が施されておりサウンドホールはまるで太陽のようです。バインディングは正面から見るとパール、横から見るとロープとなっており、氏のこだわりが伺えます。この世に一本のウクレレ、ぜひ一度手元に置いてみたいですね。
Tenor
入門用ウクレレFamousなどを手掛けるキワヤ商会から社名を関したフラッグシップモデルをご紹介します。最高級のハワイアンコアを使用した煌びやかな見た目はまさに国産最高峰のウクレレです。平均よりやや薄いボディ厚は豊かな箱鳴り感をそのままに抱えやすさのみを実現しています。一般的にスケールが長くなるにつれてボディサイズも大きくなっていきますが、同社のテナーは構えた時のバランスを損なわず大きくなっている印象です。ジャンボフレットの採用によってサスティーンに優れ、軽い力でもしっかりとフレットを抑えることができます。ストロークのしやすさは流石KIWAYA製といったところで、ストロークと単音フレーズを織り交ぜた複雑な演奏など、どんなプレイにおいても納得のトーンを聴かせてくれるでしょう。
Soprano
ウクレレ3大ブランドのKoAlohaが展開するOPIOシリーズ。KoAlohaらしい元気のよい明るいサウンドや特徴的なユニブレーシングなど基本設計はハワイ製と同様、製造をタイで行うことでお求めやすい価格を実現しています。カタログスペック上のボディ材はアカシアとなっておりますが、そもそもハワイアンコアとはハワイ諸島のアカシアであり、ハワイアンコアの学名はなんと「Acasia koa」。このマメ科の樹木は世界中に分布しており細かな分類はありますが広義にとらえると同じアカシアなのです。(もちろん分類学上限りなく近位であったとしても生育環境の違いによって生じるトーンウッドとしての性質は、近くはあっても同じではありませんが。)
ペグは昔ながらのフリクションタイプ。少し前のKoAlohaがそうでしたね。材と生産国以外は全てハワイ製と同じOPIPシリーズ、おススメです。
Concert
リーズナブルな価格帯に注力したラインナップのDCT。その中でも本器はオール単盤シリーズの上位モデルにあたる位置づけです。ボディ材はアカシア(アカシアとハワイアンコアについては一つ上の記事をご覧ください)。同社の合板が使われているシリーズと比べてややワイドなボディ形状、ブリッジはギターなどでは一般的なブリッジピンを採用、ロゼッタやバインディングの装飾も綺麗です。サウンドに関してはスロテッドヘッドによってナットからペグまでの角度が深くなりノーマルヘッドよりもハッキリとした輪郭の音色です。スロテッドヘッドの場合、楽器の質量中心がどうしてもヘッド側に偏るため、ヘッド落ちしやすく重量を感じやすいことからも苦手意識を持っている方を時折お見受けしますが、その分サスティーンはノーマルヘッドよりも続きますので是非一度お試しいただきたい一本です。
Tenor
最後はBigIslandの代表的なシリーズからテナーサイズを紹介します。ボディ材はハワイアンコアを使用しているものの工場はベトナムとなっており高いコストパフォーマンスを発揮する同社。中でも本器は装飾をシンプルにすることでサウンド重視のプレイヤーの要望に応える形となっております。音の傾向としては低~中音域が心地よくテナーサイズらしいふくよかなサウンドとなっている印象です。この辺りは弦によるところも大きいので自分好みに交換してみると良いかもしれません。ちなみにBigIslandの出荷時の弦はAquilaとなっております。装飾はシンプルとしつつもブログ掲載モデルはトップの中央下部にサップが入っておりアクセントになってるのもいいですね。サップとは木の外側部分を製材したもので木の最も若い部分です。木の中心部分と比べて白っぽいのが特徴です。
以上、怒涛の9本連続ご紹介でした!
どうか運命の一本と出会えますように🐢